音感能力と絶対音感 

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           音感能力と絶対音感



      音楽を実際にやる者にとって、
    音感能力というものは 非常に大きなウェイトを
    占めると思います。
 
      音感能力が高ければ、それだけより深く
    音楽を楽しむことができるのは確かです。

      では音感能力とは どういうものなのでしょうか。
  

 

      「音感」を辞書で引くと、「音の高低・音色やリズムを聞き分ける感覚」とあります。
    音感能力がある場合でも、絶対音感と相対音感の2種類あります。

      絶対音感というのは、一言で言えば、いつ どこにいても 聴いた音・思い描いた音を
    その如くに正確に再現できる能力です。
    音の高さを正確に聞き分けられる能力とでもいうべきでしょうか。

      むろん、音楽は単音ではないので、和音がありメロディーがあり、高さだけでなくリズム等も含めて
    音楽自体を正確に聞き分け、認識できる能力といえると思います。

      それに対して相対音感というのは、音と音との間隔はわかるため、手がかりがあれば音の高さを
    認識できる能力といえます。
      つまり世界共通の絶対音の基準はわからないため、聴いた音を音名ではわからなくても、
    たとえば「ド」の絶対音を与えられれば それを手がかりに「この音はミだ。」と聞き分けられる
    能力といえます。

      相対音感でも、メロディーを聴けばその如くに再現することはできるのですが、
    最初に絶対音を認識しないと違う調で再現することになります。

      絶対音感が身についていると、音楽をやっていく上で非常に役立つのです。

    素敵な曲を聴いたとき、すぐにピアノで弾いてみたいと思えば、弾いて楽しめるのです。

    覚えていたいと思えば、楽譜に書いておけばよいのですが、それが苦もなくできます。

    合唱をやるときも、どのパートでも声さえ出れば、うまく はもれます。

    思い描いたメロディーを頭の中で再現できるので、それに合う伴奏もすぐにつけられるし、
    アレンジも自由自在にできるようになります。
   
      もちろん、音楽家や音大生の中にも絶対音感でない人もいますし、
    なければならないものではありません。

      しかし、音楽にかかわっていくならば、絶対音感であったほうが実際役立つことは、
    否定できません。

     私自身は、絶対音感が身についているおかげで、どれほど音楽の仕事の現場等で
    役立ったかしれません。私は音楽家でもなければ音大出身でもありませんが、
    ピアノの生演奏の仕事では、本当に重宝がられたものです。

      音楽の現場では、楽譜にないものもリクエストされたり、
    違う調で伴奏をあわせなくてはならないことが多々あるのです。

      管楽器のチューニングが狂っていて、半音低く伴奏を弾かなければ合わないことが
    あったりもします。

      そんなとき、楽譜は役に立たず、頼りになるのは自分の音感だけなのです。
    そんなとき、相対音感ではこなしていけません。

      意外だったのは、音大生で絶対音感が身についている人が案外少なく、
    逆に音楽好きで趣味でジャズ等を楽しんでいる演奏者の方が絶対音感を
    もっている人が多かった事実です。

      それで、私のような者でも音感を信頼されて仕事がどんどん回してもらえたものです。


      では、絶対音感はどうやったら身につくのでしょうか。そもそもこれは遺伝なのか、
     はたまた後天的に誰でも身につけられるものなのか・・・?

      これについてはいろいろな見解があり、結論付けることはできません。
     ここではあくまでも、自分の経験上思ったこと、
     数々の本を読んで納得したことだけを記していきます。

       私が思うに、絶対音感は育てれば後天的に身につけられる能力だと思います。
     しかし、誰にもあるその芽を育てればであって、育てる時期は幼少期の子供時代・・・
     身につくか否かはその子の興味の度合いによって違ってきます。

       育てるというのは、必ずしも一定の訓練を施すということではなく、
     音楽に直接触れる機会を沢山持ち、遊びで歌ったり楽器を弾いたりして
     音楽を生活化するという意味です。

       音楽が生活化した環境では、興味を持った子には自然と身についてしまうものです。

       周りの家庭をみても、たいてい兄弟でピアノを習っている場合、弟や妹のほうが
     音感能力があることが多いです。

       親が音楽家で子供も音楽をやっている場合、たいていその子供は非常に耳が良いものです。

       著名な作曲家の幼年時代をみても、必ず何らかの音楽環境が備わっています。

       バッハ、モーツァルト、ベートーベン等は親が音楽家だから、生活の中で
     常に音楽に触れていたわけです。

       もちろんそうした音楽環境がなければ訓練も必要でしょうが、こればかりは
     本人に興味がなければ身につきません。
 
       一般的に聴覚が完成する6歳ごろまでに訓練しないと身につかないと言われていますが、
     多大な興味を持って臨む子供には9歳ごろまでなら努力しだいで身につくと思っています。

       とはいえ、やはり3歳〜6歳くらいが一番身につきやすいと思います。
  
       訓練というのは、やはりソルフェージュです。

     「子供の音楽教育」のページでも書きましたが、ソルフェージュはすべての土台であり、
     音感能力を高める重要な訓練になると確信しています。


       子供に音楽をやらせるなら、やはり絶対音感を身につけさせてやりたいと、
     親ならば願うことでしょう。

       ただ、心がけなければいけないと思うのは、あくまでも音楽を楽しませてあげるためだと
     いうことです。

       絶対音感をつけるための特殊な訓練をしているところもけっこうありますが、
     子供自身 興味がもてなければ身につきませんし、音大受験のため等 親の思いでやらせても
     子供には苦痛でしょう。

       絶対音感は音楽をより楽しむための手段です。

      何よりも、子供に音楽を楽しんでもらいたいと、つくづく思います。
          
     


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