ブラームスの幼少期 

ブラームスの幼少期

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ブラームスの幼少期


         このページは、悩み多き不利な環境に負けることなく
       熱心さと勤勉によって信念を貫いたブラームスの幼少期について

       簡単に御紹介させていただきます。
 

  1833年5月7日、ヨハネス・ブラームスはドイツ(当時プロシア)のハンブルクで生まれました。

 祖父は旅館と雑貨商を営む庶民階級で、父ヤーコプは家業を継ぐのを嫌がり、家出をした末にコントラバスの
勉強をして市民劇場のコントラバス奏者となりました。
 母ヨハンナ・クリスティアーナ・ニッセンは父の下宿先で下宿を営んでいて、父より17歳年上の女性でした。
母は年齢よりも年上に見られるほど地味でしたが、教養も高く、明るい人柄でブラームスの成長に多大な影響を
残しました。ブラームスは読書好きで有名ですが、それも母の影響といわれ、ブラームスの人生の節目節目に
愛情あふれる手紙を送り、心情を共有していたようです。

 ハンブルクは貿易港もあり、商工業の発達したにぎやかな町でしたが、ブラームスの生まれたのは下町の一角に
ある6階建てのアパートで、日当たりも悪く 姉と共に弱々しく青白い顔をしていて 頭痛に悩まされていたようです。

 家計が苦しく、母は常に縫物をして家計の足しにしていました。自然に一人遊びが多くなって、鉛の兵隊で
遊ぶことが好きだったようです。

 父が家でコントラバスの練習を始めると、遊ぶのをやめて聴くのに夢中だったようです。ブラームスが父の練習で
聴いた旋律を正しく歌うようになったので、父は子の音楽的才能に気付き、5歳よりチェロの手ほどきを始めます。

 やがてブラームスは「ピアニストになりたい。」と、言い出すようになりました。そこで学校へ入った翌年、
コッセルというピアノ教師にピアノを教わるようになります。

 コッセルは少年のすぐれた才能を見抜き、時間を惜しんで熱心にピアノを教えました。
ブラームスは熱心に練習に没頭し、10歳のころには早くも音楽家になる自覚をしていたようです。

 父の演奏会でブラームスも演奏に加わったとき、とても10歳の演奏とは思えないほどの才能に感心したある
マネージャーから アメリカ行きの誘いを受けたこともあります。しかし、コッセルの説得でそれは実現せず、
さらに才能を伸ばすために コッセルの紹介でマルクスゼンに師事することになります。

 マルクスゼンは当時ハンブルク一といわれた音楽家で、彼もまたブラームスの才能を認め、小手先の技術に
こだわらず、系統的な音楽理論や作曲を教えました。楽聖といわれた音楽家(バッハ・モートツァルト・ベートーベン)の研究や様々な曲の形式を、教えていきました。
 マルクスゼンの手紙の中に、「少年のたゆみない熱心さと勤勉さに、私の興味はどんどんひきつけられていった…」と、書かれています。

 コッセルもマルクスゼンもブラームスに夢中になり、献身的指導をしました。以後、正規の音楽教育を受けることなく
独学で音楽の道を切り開いたブラームスにとって、二人は素晴らしい土台を築いてくれた恩師でした。

 13歳ごろから、ブラームスは家計を助けるために、酒場のアルバイトでピアノを弾くようになります。
しかし、仕事は不規則で夜中でも呼び出されれば弾き、風紀も悪く、次第に疲労が積み重なっていきます。

 14歳の夏、そんなブラームスの様子を心配した父が友人に相談した結果、自然の豊かな友人の家に
その娘にピアノを教える名目で、滞在することになりました。休養をとらせるためです。

 それは、すばらしい体験となりました。自然の新鮮な環境で、のびのびと読書に専念し、村の合唱団の指揮を
しながら合唱団のための曲作り、民謡の編集等、新たな体験も宝になりました。心も体もすっかり健康を取り戻したのでした。

 ハンブルクに戻ってから、劇場の依頼により演奏して好評を博し、15歳には最初の独奏会を開いています。
演奏活動を続けながら積極的に作曲も始めます。

 そして、バイオリニストのレメーニ―と共に演奏活動をするようになり、演奏旅行に出るのです・・・。


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